白髪とストレス
フランス革命の際に王妃マリー・アントワネットが「民衆が与える恐怖のストレスによって、一夜にして白髪になった」という伝説は有名ですね。
実際にはロングヘアーの女性が一夜にして真っ白になることは医学上まず考えられないのですが、オーストリアへの逃避行の失敗、監禁生活から家族とも引き離されて投獄・裁判。
そして最後は断頭台で処刑という経緯の中で、以前は美しかった金髪が三十代にもかかわらず総白髪になってしまったというのは本当のようです。
このようにストレスによって髪が白くなるというのはよくある話ですが、ではなぜストレスを受けると髪の色が白くなってしまうのでしょうか。
髪の毛のしくみとストレスの関係
そもそも髪の毛がどうして黒いのかというと、メラニン色素が働いてくれているからです。
そしてメラニン色素を作るメラノサイト(色素細胞)は、もともと人間の神経細胞から分化したもので、メラノサイトは神経細胞と同様に、精神的なストレスに影響をとても受けやすいのだそうです。
そのため、心労やストレスが多い生活を続けていると、メラノサイトの機能が低下してきて、メラニン色素が作られなくなり、
白髪が生えやすくなるのです。
また、ストレスがかかると毛細血管が収縮してしまうため、
頭皮の毛細血管も収縮し、毛根にある毛母細胞の働きを弱める原因になります。
毛細血管の収縮は、毛根や毛髪に栄養を送る事も阻害しますので、この状態が長く続くと黒々&フサフサしていた健康的な髪が徐々に白髪に変わり、髪質も弱々しく変化して行きます。
このように、ストレスが白髪の原因になるということは医学的にも証明されています。
しかしストレスが緩和されれば、いったん白くなった白髪も黒く戻るかと言うとそれは難しいそうなので、
▼ 白くなった部分は白髪染めをして、
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ストレスが溜まらない状態を持続し、
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新たに伸びてくる根元の部分が黒くなるよう血行を促進する頭皮マッサージなども心がける
と、白髪対策になるかもしれませんね。